| 曲線 \(y=x^{4} - 9x^{3} + 27x^{2} - 31x + 12\) が、1本の直線と異なる2点P、Qで接する。直線PQの方程式を求めよ。[兵庫医科大学] |
まず図を描きます。初中級者は、解法に直接関係がなくても必ず図を描くことから始めましょう。〝解けないと思っていた問題が図を描くことでカンタンに解けた〟ということをこの先何度も経験できるはずです。

さて、直線PQをどう表すか? \(y=ax^{2} +b\) とするのか? \(ax+by+c=0\) とするのか? 文字が少ない分、前者の方が良い気がします。
ここで「\(y=ax^{2} +b\) を \(y=x^{4} - 9x^{3} + 27x^{2} - 31x + 12\) に代入して判別式!」と考える人が出てきます。何もわかっていない人です。判別式は二次方程式でのみ使えます。4次方程式では使えません。暗記重視の学習をしている生徒はこのようなことをよくします。本質的な意味を考えていないからです。これまで習った内容の本質的意味が理解できていないという自覚のある人は、中3の内容からやりなおす必要があるかもしれません。それをせずに無理に先に進んでも、途中で動けなくなる時が来ます。その時点からやりなおそうとしても、医学部ではおそらく現役で合格することは難しいでしょう。1浪でも済まないかもしれませんよ。
話を戻します。
例えば、曲線 \(y=x^{2} \) は直線 \(y=4x-4\) と \(x=2\) で接していますね。
これを式で表すと
$$x^{2} =4x-4$$ とつないで
$$x^{2} -4x+4=0$$ とすると
$$(x-2)^{2}=0$$ となります。
\(x=2\) が接点の \(x\) 座標です。
この考え方を使うと
曲線\(y=x^{4} - 9x^{3} + 27x^{2} - 31x + 12\) は直線 \(y=ax+b\) と
\(x=\alpha\)(点Pの\(x\)座標)、\(\beta\)(点Qの\(x\)座標)で接しているので
$$x^{4} - 9x^{3} + 27x^{2} - 31x + 12=ax+b$$ とつないで
$$(x-\alpha)^{2}(x-\beta)^{2}=0$$と表せることがわかります(思い切って新しい文字\(\alpha\)、\(\beta\)を登場させます)。
つまり$$x^{4} - 9x^{3} + 27x^{2} - 31x + 12-ax-b=(x-\alpha)^{2}(x-\beta)^{2}$$ となります。
これは \(x\) についての恒等式なので、左辺と右辺の \(x^{4}\)、\(x^{3}\)、\(x^{2}\)、\(x\)、定数項の係数をそれぞれイコールで結んで解いてしまえば、\(a\)と\(b\)は求められます。それを \(y=ax+b\) に代入す れば答えですね。
具体的には以下の通りです。

いかがですか。最大のポイントは
$$x^{4} - 9x^{3} + 27x^{2} - 31x + 12-ax-b=(x-\alpha)^{2}(x-\beta)^{2}$$
とするところですが、この発想が予習の段階で浮かぶのは、私が指導する生徒の中では約半数程度です(大体の生徒が高1~高2で解きます)。特に指導歴の浅い生徒は解けません。この知識を最初に習うのは中2~中3です。そのときに定期考査のみを目標として勉強していた生徒は、この問題を見て動けなくなるようです。ある意味、受験勉強は中2~3から始まっていると言えます。