受講生の予習答案(高3/早稲田大学)

いろいろなアプローチが考えられる問題です。数研出版の解答集にも2つの解法が載っていました。その2つよりも、この生徒が考えついた解法の方がシンプルかつ再現性が高いと思います。数Ⅱの恒等式を利用する方法です。答案を見ると、自分でも解けそうだと思うかもしれません。しかし、この方法で解いた生徒はこれまで意外に少ないです。
本日よりこの生徒は過去問対策に入ります。指導歴の浅い講師や、合格までのプロセスを「突き詰めて」考えていない講師は、「過去問をたくさん解けば、それに比例して合格率が高まる」と考えがちです。しかし、それは間違いです。原則、過去問と同じ問題は出題されません。また、過去問は、生徒の学力を向上させる問題とは必ずしも言えません。普段みなさんが使用しているほとんどの問題集で、さまざまな大学の過去問が掲載されているのはそのためです。まともな問題集の作成者は、1問の中に10数問分のエッセンスが入っている、そういう問題を厳選して掲載しています。過去問を解く資格があるのは、それまでに基本原理をしっかりと理解し、必要な標準問題をすべて解いた生徒のみです(※)。そうでなければ「上滑り」するだけです。点数が上がったり下がったりをくり返します。
実際にこれまで国公立医学部に進学した生徒たちは、滑り止めの私立医学部過去問をほぼ解くことなしに(1~2年分は解いていましたが)受験し合格していました。実力がついていれば、後は出題傾向を知る、本番での時間配分をイメージするために過去問を解けば事足ります。もちろん、余裕のある生徒はどんどん過去問を解けばいいと思います。私も、生徒の第1志望の大学については、平均10年分(生徒によってはそれ以上)の過去問を解いてもらっています。
この生徒は、これまでに、必要な基本原理と標準問題をすべて解きました。一回解いただけではなく、今後一人で解けるかどうかがあやしい問題は時期をあけてもう一度解きました。そのすべてを私が添削しました。万全な状態でこの時期を迎えられたと思います(受講開始時期がそれほど早くはなく、さらにモチベーションに波があるタイプだったので、ここまで来るのにかなり苦労しましたが…)。もちろん、引き続き、過去問に加えて他の受験生と差のつく難問にもチャレンジしてもらいます。
(※)学習の初期の段階で「過去問を解いてみる」というのは大切です。私もやっていました。大学が求めていることを把握し、自身との距離を知り(ときにそれによって気を引き締め)、今後の学習方針を立てる上での参考になるからです。受験勉強の途中段階で、自身の立ち位置を知るために過去問を解くことも同様です。
