受講生の予習答案(高3/上智大学)

数Ⅲの積分の問題です。(1)(2)は部分積分法による計算です。基本ができていれば間違えることはないでしょう。(3)は積分を用いる問題ではありません。数列や確率等で用いる漸化式の考え方を用います。最後にひと工夫が必要ですが証明すべきことを意識すればその工夫も思いつくはずです。初中級者は今現在自分が行っている計算作業に気を取られすぎて何を証明すべきかを見失っていることが少なくありません。証明問題は先に結論を載せてくれているので、結論から逆算しながら考えてみるとほとんどの問題が解けるはずです。

先月辺りからこの生徒も軌道に乗ってきました。指導開始直後は思考力も弱く、公式や定理を覚えてはいるものの、なぜそうなるのかという本質的な理解ができていませんでした(それでも進研模試では偏差値70程度はありました。進研模試のレベルの低さがわかります)。予習の質も悪く解けない問題が多かったため、私が作成した補助プリントを使用して授業を行っていました。授業中厳しい指摘を行ったこともあります。そのたびにこの生徒は嫌な顔を見せることなく素直に受け止めようとしてくれました(そういう生徒だとわかっていたので厳しく指摘を行えました。生徒によってはそこまで踏み込みません)。中間考査の数Ⅲの結果は96点でした。唯一失点したのは「sin」の書き方だけでした。中学生のときに習っていた先生の「sin」書き方(かなり癖のある字です)をずっと真似してきて、その書き方を現在習っている先生がバツにしました。それがなければ満点でした。驚いたのはそれから二週間後です。私が添削したときに一般的な「sin」の書き方に改まっていました。これまでも「b」を筆記体に改める(書くスピードが遅い生徒にのみ指示)、「5」の書き順を改める(これも同じ)、消しゴムを使うことを極力控える(そのために先を読みながら問題を解く)、字を丁寧に書く(せめてスムーズに添削できる程度に)等、さまざまな生徒にさまざまなアドバイスを行ってきましたが、短い期間で改善されたことはほとんどありません。みな改めようとは思っているのでしょうが、「つい」元のやり方に戻ってしまっていました。たった2週間でここまで完璧に改善できた生徒はこの生徒が初めてかもしれません。絶対に改めようとする強い意志を持ち、さらには夢中になって「つい」元の状態に戻ろうとするのを自制しようとするもうひとりの自己がしっかりと存在しているからなのかもしれません。今は補助プリントを用いることもほとんどなくなりました。今週添削した生徒の中では正答率が一番高かったです。おまけに私が伝えた課題以外に4問余分に予習してきてくれました。この流れを大切にしたいと思います。これから夏にかけて、そして夏本番、この生徒を伸ばせるだけ伸ばしたいと思います。