覚悟
20年近く前、大阪大学を志望する生徒がいました。その生徒は、絶対に現役で終わらせると決めていました。大阪大学に落ちたら、滑り止めの関西学院大学に進学するとも。そう決めた理由は、経済的なこともあったようですが、彼女自身が、「現役で大阪大学に落ちたら自分はそこまでだろう」と思っているように私は感じました。結局、大阪大学に合格しました。
5年ほど前、私立医学部を志望する生徒がいました。医学部ならどこでもいいという訳ではなく、自分が納得する医学部(2~3校ありました)だけを受験し、それで駄目なら浪人すると決めていました。結果、その生徒は本命の大学を、前期試験で補欠合格、後期試験で正規合格しました。
上記は、相反する事例のように思われます。一方は浪人を拒否、もう一方は浪人を許容。しかし、共通していることがあります。二人とも腹の座った覚悟を持っていたことです。長年の指導から、こういう生徒がうまくいっていることが多いと感じます。
その反対の例もあります。土壇場で慌て、何としても浪人を回避しようとするタイプです。このタイプの生徒は、「浪人するとしんどい」「浪人すると恥ずかしい」「浪人すると時間がもったいない」などと考えているようです。一定期間、本気で学習に打ち込んだ経験がない、というのもこのタイプの特徴です。基礎ができていないにもかかわらず、何となく過去問を解き散らかし、「やった気」になります。医学部以外はそれでうまくいくこともあるのですが(本当にそれでうまくいったかは不明)、医学部は偏差値の低いところでもそれなりのレベルにあるので、ほとんどの場合うまくいきません。前期試験でたくさんの大学から不合格通知が送られてきたにもかかわらず、後期試験に色気を出し不合格通知の数を増やします。
覚悟を決められるかどうかは、その生徒がもともと持っている性格にもよると思いますが、それまでにどのような学習生活を送ってきたかによるところも大きいと思います。高2以下の生徒は、土壇場で上記のようなことにならないよう、今から「高3の11月」をリアルに実感しようとしてほしいと思います。
