受講生の予習答案(高3/千葉大学)

いろいろなアプローチがあります。この生徒は、文字を置き換え、「辺々加えて」を用いて証明しています。証明したいことから逆算して(半ば強引に)式変形しています。正解は正解ですが、この問題でこの解法を用いる生徒はほとんどいないと思います。複雑すぎるからです。この後、私のシンプルな解法を紹介しました。心がけ次第で誰でも思いつく解法です。ただし、「数学の問題を難しく考えすぎなければ」というアスタリスクがつきます。

この生徒がこの解法でしか解けなかった原因のひとつとして、数学の問題を難しく考えすぎていることが挙げられます。これまでたくさんの生徒を見てきましたが、こういう複雑な解法で正解した後、スランプに陥ることが多いです。野球で例えると、ストライクゾーンから外れたボール玉をホームランすることで、その後、かえって打てなくなる現象と似ているかもしれません。ヒットやホームランを打つには、やはりストライクゾーンのミートしやすい球を狙った方が率は高くなります。毎回の授業で紹介する私の解法を表面的に覚えるのではなく、手を動かして実感しながら自分のものにする感覚で復習することで、常にシンプルな解法で問題を解こうとする意識が定着し、ほとんどの問題でそれが実現できるようになります。

ただし、どうしても思いつかないときは、自分なりの複雑な解法で正解させてもいいです。むしろ、最後の段階でそれができる生徒が偏差値80を超えます。そういう意味では、この生徒はよく頑張ったと思います。意地を見せてくれました。