
上の画像は、福岡大学の問題の途中計算の一部です。
左が心配な生徒です。
左は全部で7行、右は4行です。さらに左は因数分解の際に組立て除法を使っているので、実質7行よりも多くなっています。右は組立て除法を使わずに暗算で因数分解をしています。少しコツを知ればこれぐらいは容易にできるようになります。
数学に対して能動的でない生徒は、とにかく計算過程を事細かに書きます。苦行かと思われるほど、延々と式を書きます。傍から見ていると手の動きははやいのですが、解き終わるのが非常に遅いです。事細かに書いた自分の数字・数式を見ながら、それを次の計算の足掛かりにしようとします。カメのように一歩一歩確実に前に進むイメージです。
数学が得意な生徒はそんなことはしません。できるだけ頭の中で計算します。暗算を多用するのです。暗算することで、書く量を抑え、さっさと正解を導こうとします。ウサギのようにぴょんぴょん飛び跳ねながら前に進むイメージです。
指導者の「暗算を多用するように」というアドバイスにすなおに従った生徒が最初にぶつかる壁が計算ミスです。暗算を積極的に取り入れると最初は必ず計算ミスが増えます。そこで暗算をやめる生徒が多いのですが、それでは成長できません。ぐっと我慢をして暗算を続けるのです。もちろん間違えやすいポイントというものが計算にもあります。「マリオカート」で直線を走るときはスピードを上げ、カーブを曲がるときは少し速度を落とすように、数学の計算も強弱をつけながら行うのですが、極力暗算を行うことで、暗算力がつき、最後には事細かく書くことが面倒になってきます。一定の暗算力が身につくと、頭の中で計算するので、自分の粗い字に騙されて計算ミスをすることもなくなり、かえって計算ミスも減ります。
数学の醍醐味は計算ではありません。解法を考えることです。解法が思いついた後は、さっさとそれを答案に反映させて、次の問題の解法を考えることに集中する姿勢が大切です。もたもたしていては本番や模試で時間が足りなくなります。本来解ける問題も時間オーバーで解けないというのは本当にもったいないですね。